上海・南京西路に、ラグジュアリーブランド「ルイ・ヴィトン」がまるでクルーズ船のようなユニークなコンセプト店舗をオープンし、大きな話題を呼んでいます!
店舗名は「The Louis(ザ・ルイ)」。場所は高級商業施設「興業太古滙」の中心に位置し、街のランドマークとしても注目を集めています。
この新店舗の最大の特徴は、全体が本物の船のような形をしている点。全高約30メートル、延べ床面積1,600㎡、3階建ての巨大構造で、銀色のモノグラム柄を大胆にあしらった外観は、まるでルイ・ヴィトンのトランクが船に変身したかのよう。上層階には、クラシックなトランクを積み重ねたようなデザインが施され、ブランドの「旅」のルーツを象徴的に表現しています。
このプロジェクトには、国際的に活躍する建築家・重松象平氏(OMA)がディレクションを手がけた展覧会「Visionary Journeys(未来への旅)」をはじめ、香水や書籍の展示、五輪やF1とのコラボアイテムの紹介、さらに職人の作業風景が見られるスペースまで用意され、まさに“体験型ブティック”という新たなスタイルを確立しています。
さらに、館内には「Le Café Louis Vuitton」も併設されており、地元・上海の食材を使った欧州スタイルの料理が楽しめるなど、ファッションを超えた文化的な空間としての魅力も広がっています。モノグラムを模したラヴィオリなど、思わず写真を撮りたくなるようなメニューも揃っており、訪れる人を楽しませてくれます。
SNS上では、Instagramで「#TheLouisShanghai」や「#船型店舗」などのハッシュタグが急速に広がり、「映画のセットみたい!」「まさに映えスポット」といった投稿が続出中。上海在住のインフルエンサーや旅行者を中心に注目を集めています。
ちなみに、上海・長寧区にもルイ・ヴィトンのカルチャー拠点「Maison Louis Vuitton Shanghai」があり、こちらはアートや建築好きに人気の静かな旗艦店です。今回ご紹介した「The Louis」が“体験と話題性”に振ったコンセプトだとすれば、長寧区のビルは“落ち着いた美術館のような空間”という印象。華やかさを楽しみたいならThe Louis、じっくりブランドの世界観に浸りたいならMaison——両方巡ってみるのもおすすめです。
ルイ・ヴィトンがこうした“体験重視型”の旗艦店をオープンした背景には、物販から体験へと変化しつつある中国のラグジュアリーマーケットの現状があります。買うことだけでなく、感じることや思い出として残すことを重視する消費者が増えている中、ブランドの世界観をより深く体験してもらう店舗として、この「The Louis」は理想的な進化形と言えるでしょう。
「旅」と「上海」、そして「ラグジュアリー」の融合が生み出したこの唯一無二の空間。まるで水面に浮かぶように佇む“ルイ・ヴィトンの船”は、今や上海を訪れたなら一度は見ておきたい新名所となっています。ファッションが好きな方はもちろん、旅先で特別な体験を探している方にもおすすめのスポットです。